エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「僕のだもん!」
「あはは。和宏くんのママの料理がおいしくてつい」
宏希さんは笑い飛ばしているが、和宏の発言をわざと遮ったような。
けれども、どうしてなのかはわからなかった。
それからお言葉に甘える形で、宏希さんの車に乗りこみ東郷(とうごう)百貨店に向かった。
デパートなんて久しぶり。
和宏が生まれてからは一度も来ていない。
「わー、変わってる……」
一階の化粧品売り場も様変わりしていて驚く。
私がよく購入していた『ドゥシャイン』というメーカーのブースが一番目立つ場所にある。
「店舗改装したからね」
宏希さんはそう教えてくれた。
そういえば、ここの上層階にあるスポーツ用品売り場もレーブダッシュの商品を扱っているはずだ。
リテール営業部の管轄なのでよくは知らないのだけど。
「えぇっと、制服売り場は……八階だって」
宏希さんがフロアガイドを手にして調べている。
「早く行こうよ!」
和宏は宏希さんの手を引き、焦るようにエレベーターのボタンを押した。