エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
優しい言葉に安堵しつつ、店員さんに頭を下げた。
試着室のカーテンがもぞもぞと揺れる。
下の隙間からズボンを脱いだのはわかったが、なかなか出てこない。
しびれを切らした私がカーテンに手をかけようとしたところ、宏希さんに止められた。
「もう少し待ってあげよう。きっと和宏くんは階段をひとつ上っている最中なんだよ」
私より親らしいことを口にするので驚きはしたが、その通りかもしれない。
なにもできなかった赤ちゃんから、ボタンがいっぱいの制服をこうしてひとりで着られるようになったのだから、喜ばなくては。
「はい」
「その間に体操服を選んでおこう」
彼が誘うので私は別の棚に向かった。
「小さいな。俺もこんなの着てたのかな」
見本の上着を手にした宏希さんは目を細めている。
「少し大きめを買います。すぐに大きくなるんです」
「そっか。一枚ずつでいいんだっけ?」
「はい。帰ってきてから洗えば大丈夫かと」