エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「そうだろうな。子供の探求心は尽きることがないからね。それに付き合っている波多野さんには頭が下がるよ」
「いえっ、私は母親ですから当然です」
ごくあたり前の会話をしたつもりだったのに、宏希さんは突然真顔になり私から視線をそらそうとしない。
やっぱり隣になんて座るんじゃなかった。
息が苦ししい。
「もし俺が父親なら、その〝当然〟を放棄してるわけだな」
「そんな意味で言ったわけでは……。それに何度も違いますとお話したはずです」
思いがけない言葉をかけられて動揺で視点が定まらない。
「ごめん、忘れて。さて、出かけようか。和宏くんのお迎えは三時半でいいんだっけ」
「はい。今日は仲良しの子が延長保育を頼むらしくて、一緒に遊びたいからと」
本当は十四時半にはお迎えだけど、一時間遅い。
「楽しんでてよかった。波多野さんもたまには羽を伸ばして」
「ありがとうございます。でも、もし私のために出かけるんでしたら――」
「あぁ、違うよ。俺のため」