エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
私はこれほど叱責されるほどのことをしたの?
ただ宏希さんと恋に落ちただけなのに。
「営業統括部の指揮は任せていただいているはずです」
「間違っているから正したまでだ。お前、わかっているのか? この女は金を受け取って消えたんだぞ? 今さら子供をちらつかせて、また金か? どうせ別の男の子なんだろ?」
――ドン!
社長の言葉が終わるやいなや、大きな音がして体が震える。
宏希さんがデスクを思いきり叩いたのだ。
「金はあなたが無理やり渡したんでしょう? それに、その金は私が預かっています。封さえ開けられていなかった封筒ごと」
こんなに怒っている宏希さんを初めて見た。
部下を叱ることはあれど、これほど感情丸出しという感じで向かっていく姿は記憶にない。
宏希さんの迫力に驚いたのか、社長は黙り込んでしまった。