エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「ママのこと、思い出した?」
「うん。全部じゃないけど、ママのことがすごく大切だったことははっきりと思い出した。今ももちろん大切だし、大好きだよ」
ゆっくりかみしめるように話す宏希さんは、真剣な表情をしている。
「浅海さんがパパなら、ちょうどいいね」
和宏が笑顔でそう言うと、宏希さんハッとした顔をする。
「和宏くん、怒ってもいいんだよ。パパがいなくて大変だったこと、いっぱいあったよね?」
父の日の絵もそうだ。
それだけじゃなく、もしかしたら私の知らないところで傷ついたこともあったかもしれない。
「うーん。でもママがいたから平気! あっ、でもママはサッカーが上手じゃないから、浅海さんとやりたい」
「もちろん。いっぱいやろうな」
宏希さんは喜びが弾けたような、それでいて泣きそうな複雑な表情で、和宏を強く抱きしめている。
そして私に視線を送り、小さくうなずいた。