エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

ふたりの会話を涙なしで聞いていることができなくなり、座り込んで目頭を押さえる。


「和宏くん。もうひとつお話があるんだ」
「なあに?」


ニコニコ顔の和宏は、宏希さんの膝の上にちょこんとまたがり甘え声を出す。


「俺、和宏くんが産まれる前に事故に遭って記憶がなくなったんだ。でも、その前からママのことが大好きで……」


宏希さんが一瞬口をつぐむ。

私にも緊張が走り、喉がからからに乾く。
けれど、この告白は避けては通れない。


「和宏くんの本当のパパは、俺なんだ。ずっと一緒にいられなくてごめん」


宏希さんは神妙の面持ちで和宏に頭を下げている。


「パパ、なの?」

「そう。事故でママのことも思い出せなくなってしまって、和宏くんが産まれてきてくれたことを知らなかった。でも、間違いなく和宏くんのパパは俺だ」


和宏は理解できなかったのか、呆然として宏希さんのことを見つめている。

しかし、しばらくして口を開いた。
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