エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

ただ……こんなふうにねぎらわれては目頭が熱くなる。


「いえっ」
「和宏くん、お腹空かない? またご飯を一緒に食べようか」
「食べる!」


即決した和宏は、宏希さんを見上げて両手を伸ばす。
抱っこしてほしいときのポーズだ。

するとそれがわかったのか、宏希さんは抱き上げた。

もうすっかりなついた様子に胸が高ぶる。

このままずっと一緒にいられたらいいのに……なんてふと考え、慌てて打ち消した。



今日もオムライスを食べたいとねだった和宏のために、宏希さんは先週とは別のファミレスに連れていってくれた。

私が和宏と同じようにオムライスに決めると、宏希さんまでもがそうした。
今日はデザートまでつけてもらい、しかも宏希さんのおごりだった。


「本当にありがとうございました」


十四時すぎにアパートまで送り届けてもらい頭を下げると、宏希さんは笑顔でうなずく。
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