エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「楽しかったなぁ。また遊ぼうな」
「うん、サッカー教えて。約束だよ!」


和宏の頭を撫でる宏希さんは「おぉ、約束」と答えたあと、和宏になにやら耳打ちしている。
なんだろう。


「来週は仕事が入っていて……。また連絡させてもらってもいい?」
「本当にいいんでしょうか」


またこの楽しい時間を持てたらうれしいが、戸惑いもかなりある。


「もちろん。和宏くん、またね」


宏希さんは一度和宏を抱き上げてハグをしてから車に乗り込み、発進させた。


「ママ、また遊んでくれるって!」
「よかったね」


私は興奮気味の和宏を抱きしめ、宏希さんの車が小さくなるのを見送った。



宏希さんから連絡が入ったのは、翌々週の水曜日。


【今週の土曜、また誘ってもいい?】


拒否は許さないというような日時指定だった前回とは異なる誘い方だ。


【はい】

宏希さんと会えることを指折り数えている和宏の様子を知っている私は、そう返事をした。
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