エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

「和宏、ごめん。ママ、お仕事になっちゃった」

「えー、浅海さんは?」

「また今度にしてもらおう。お昼で帰ってくるから、公園でお弁当を食べようか。ちょっとお留守番できるかな」


恐る恐る尋ねると、へそを曲げた和宏はプイッと顔を背けて隣の部屋に行ってしまった。


「ごめんね」


泣き叫んで抗議したっていいのに、和宏は絶対にしない。

彼なりに私が仕事に行かなければならないことを理解しているのだ。

我慢させてばかりでかわいそうだけど、仕事を失うわけにはいかない。
たまには店長の無理も聞かなければ。

和宏の怒りをひしひしと感じながら、宏希さんにメッセージを送る。


【おはようございます。今日の約束ですが、仕事が入ってしまい延期していただけませんか?】

【延期は構わないけど、仕事の間、和宏くんは?】


あまりにもすぐに返信があったので驚いた。
まるで待ち構えていたみたいだ。


【午前中だけなので留守番させます】
【ひとりで?】
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