秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「しっかし、ふたりともポーカー・フェイスだねぇ。目くばせでもするのかと思ってずっと観察してたけど、まったく知らないふりなんだから」

 ようやく2時間目も終わり、昼ごはんを食べに学食に向かう途中で美岬が耳打ちしてきた。

「そりゃ、そうだよ。もう、いらない神経使って、疲れはてた」

「ねえ、さっきの続き、話してよ。聞きたいこといろいろあるんだから」
 美岬がくっきりした瞳をさらに大きく見開いて言った。
 好奇心がみなぎっている。
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