陰の王子様




ワンワンワン!!



さっきまで元気に走り回っていた犬たちが私たちの周りをものすごい勢いで駆け出した。


「白に近い色の子がベラといって女の子だ。あとの2匹は男で、額が少し白くなってるのがレイ、白くなってないのがロキ」




エディを撫でながら、目は私たちの周りをぐるぐる走っている3匹にやり、イオ様の説明を聞いていたら、茶色だけど白っぽい子が尻尾を振りながらこっちにやって来た。



それに続いて残りの子たちも、じゃれあいながらやって来る。




イオ様の元に駆け寄ると撫でて欲しいと言うような視線を送るベラ

それにイオ様は嬉しそうに顔を緩め、腰を下ろして撫でている。




ワンワン!!

イオ様から視線をずらすと、私の元にはレイとロキが目を爛々とさせていた。



ゆっくり手を伸ばしてみると、エディとはまた違った毛並みの良さだった。


エディはサラサラで、2匹はフワフワしてる。


撫でている私の手が埋まるほどで、一緒に寝たら気持ち良さそうだと思ってしまう。



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