陰の王子様
「レティシア、レイたちと寝るとすげー気持ちいいよ。」
「やっぱり!?そうだよね!包まれるだけでも幸せになれそう!」
ジンは笑って、レイとロキの隣に寝っ転がった。
すると、それに気づいた2匹が少しウロウロして、レイはジンの足に顎を乗せ、ロキはジンの顔の側に自分の顔を寄せ、一緒に寝っ転がる。
「うわーっ、良いなジンっ!!」
嬉しそうなジンたちの邪魔をしないように静かにはしゃぐ。
2匹は走って疲れてるのか、すぐ目を瞑っていた。
「レティシアも寝るか?」
「良いんですかっ?」
その言葉にそう言いつつも顔はだらしないほどに緩んでいるだろう。
それにきっと気づいたイオ様
羽織っていた上着を脱ぐと、ジンの隣に寝ているロキの隣に敷いた。
「そこに寝るといい。」
「えっ、それはダメですよ!」
王族のお召し物を下敷きになんてできない。
「良いから早く横に。俺も寝たい気分なんだ。」