陰の王子様









幸せな時間を過ごした数日後



外行きのドレスに身を包んだ私は、ジョセフさん、アメリアさんに連れられ城にきていた。


なんでも、キース公爵が私にお詫びをしたいということらしい。



ジョセフさんが言うには、あの時何があったのか、子どもたちは何をしていたのか、など使用人さんたちやライラ様に聞いていたところ、コヴィー家の令嬢が、何やら男に詰め寄られていたと。




ライラ様は、ただみんなでお茶をしていただけだと言っていたが、数人の使用人さんがそう証言したらしく、このことはライラ様は知らないらしい。



そして、私があの時助けた使用人さんが『私は、あのお方に命を救われました。』と強く公爵に進言し、そのお礼もしたいとのこと。




キース公爵家の皆様とコヴィー侯爵家、さらには国王様もいらっしゃるとジョセフさんは言っていた。




こんな高貴な方々が集まる場を設けたきっかけが私に関することだということ自体が、もう怖くなってくる。





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