陰の王子様
王子と飲んでいたのは、ここの村人10人程とサンチェさんと第一部隊の隊長だった。
少し離れたところにいるサンチェさん
自分がいることには気づいていないようだ。
「シンアは幸せ者だなぁ!立派な王子に仕えられて!」
自分の横にいる村人がそう言い、肩を組んでくる。
「そうだろう。俺は未来の国王だからな!王となった暁にはお前らを側に置いてやろう!」
最後の一文がここにいる全員に聞こえたのだろう。
うおー!と地響きのような声が周りから出ると、目の前の王子は満足そうに笑っていた。
「お前らはよく働いてくれたよ。俺の私兵と言っても過言ではないくらいにな。」