陰の王子様
俺の"私兵"…?
村人が王子の私兵だと?
「あの貴族の奴はちょいと手こずりましたねー。」
「そんなにか?」
「手こずりましたよ!勘がいいから俺らのこと気づき始めるのが早かったっすからね。」
「まあ、結果的には上手くいったんだけどな!」
「アハハ!!」
何を話しているんだ…。
貴族、手こずる、上手くいった…
あまり貴族情報に詳しくない自分の頭を必死に使っていると、
一人、浮かんだ…。
優秀な伯爵が乗った馬車が崖から転落し、伯爵が行方不明になっている。
まさかあれをこいつらが…?
王子の指示だと言うのか…?
頭が痛くなってくる。
やはり、ここはまずい場所のようだ…。