愛は惜しみなく与う④
「まぁ、皐月ちゃんのデータももうないし、あたしも無事やし、オールオッケーや」


全てが丸く収まった!!
でもなかなか納得がいかないのか泉は眉間にシワがよったまま
 

「あんた、そんな顔してたら怖がられるで?シワも残ったままやで」


泉の眉間を指で押す
シワが…な?普通の顔してるのにシワ寄ったままは困るやろ


「俺、杏のそばから離れない」

「何ゆうてんの」

真面目な顔して言うもんやから笑ってしまった。今回も一番得策やったやろ


「あたしのところに泉が残ったら、みんなやられてたやろ?泉が行かなあかんかった。まずは第一にチームの安全や」


「杏もチームの一員だろ」


「でもそれで泉があたしばっか助けてたら、意味ないやん。それこそ足手まといや」


泉がゆうてくれたやん。あたしは弱点じゃないって


「信じてよ、あたしのこと。無茶するけど、それなりに色々な修羅場くぐり抜けてる。対応能力も自分で言うのもなんやけど、ちゃんとあるから」


山ほど色々な奴相手してきた。黒蛇なんて可愛く見えるくらい、やばいやついっぱい居たから
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