みだらなキミと、密室で。

「へー!詩音さんは高校の頃からの彼女さんとお付き合いしてるんですかー!」

夕飯を食べ終わってから、リビングにアルバムを広げながら、

いろんな積もる話をしていると、話の流れは詩音さんの彼女さんの話になった。

「うん。卒業して働き始めたらすぐにでも結婚しようと思ってて」

『結婚』
そんなセリフに、ドクンと胸が鳴る。

私がプロポーズされたわけでもないのに、詩音さんの口から言われると、聞いてるこっちが勝手にキュンとしてしまう。

まだ大学卒業もしていないのに、もう結婚を考えるなんて、それぐらい詩音さんにとって大切な彼女さんなんだろうとほっこりする。

「わぁ〜結婚!!素敵ですね!!どんな彼女さんなんですか?」

「ふふ、みる?」

嬉しそうにそう言った詩音さんに見せられたのは、スマホのロック画面。

そこには、詩音さんとその隣にすっごく可愛らしい女の子が幸せそうに写っていた。

「わぁ〜〜!!かっわいい〜〜!!」

まるでお人形さんだ。

隣の詩音さんもすっごいかっこいいし、ザ・お似合いって感じだ。
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