みだらなキミと、密室で。
「いいなぁ……素敵ですね、結婚!!美男美女!!最高の夫婦ですよ〜!!」
「ふっ、へ〜海風ちゃん俺のこと美男認定してくれるの?」
「え!当たり前ですよ!詩音さん昔からすっごいカッコよかったですけど、今だってすっごく!!色気とか!!」
「えーーまじ?俺色気出てる?女子高生にそんなに褒められると調子乗……」
「にーちゃん、先に風呂入れば?早く帰んないとじゃねーの」
私と詩音さんがキャッキャと騒いでいると、途中から黙ってアルバムを見てただけの遥琉が口を開いた。
ものすっごく不機嫌そうな声。
なんか言い方キツくない?せっかく詩音さんが楽しく盛り上げてくれてたのに。
「あ〜そうだったそうだった。ごめんごめん。じゃあ、俺、風呂入ってくるから、後はごゆっくり!」
詩音さんは、怒られたのになぜか嬉しそうにしながら脱衣所へと向かってゆく。
ごめんって、詩音さんが謝ることのほどでもないと思うけど。
「あ、私も片付け、片付け、と。そうだわ海風ちゃん、卒業アルバムは全部遥琉の部屋にあるからみてきたら?」
「え、あ、私、お皿洗いますよ!」
ソファから立ち上がってキッチンに向かおうとした陽子さんを慌てて引き止める。