みだらなキミと、密室で。
遥琉 side
あの日、あの密室で。
キミは俺の理性を史上最高におかしくさせた。
正確にはずっと、俺は海風のことになると正気じゃいられないんだけど。
細くて綺麗な髪の間から見える白いうなじ。
横目で確認してるだけで気が狂いそうで。
いつだったか、早乙女さんと海風がふたりきりで歩いているのをみて、
どうしようもなく胸が痛かったのをよく覚えてる。
俺には隣にいる資格はないだとか、海風のために距離を置くだとか、
そういう言い訳はいくらでも出てくるくせに、
いざ、海風が誰のものになると想像したらもう全然ダメで。
やっと、海風と両想いになれたけれど、海風を独占したいって気持ちは、
全然おさまってくれない。
むしろ……。
もっともっと触れたくて。
わがままを言える関係になれたからこそ、さらに俺の欲は止まらない。