再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
そのあと、なんとか帰り道耐え抜いて最寄り駅を降りたところで、奏ちゃんに出くわした。

「菜莉。」

「奏ちゃん。」

「ひとりか?」

「うん。」

「菜莉。大丈夫なのか?久世なんかとより戻して。」

あの日…
先輩と、奏ちゃんがけんかみたいに話しながら家に帰ったあの日以来、奏ちゃんと会うのははじめてだった。

「うん。」

「なんか顔色悪いけど?」

わたしの顔を覗き込む。

「だ、大丈夫だよ。女の子の顔そんなのぞくもんじゃないよ。奏ちゃん。」

バレる。泣きそうなこと。
だからあんま見ないで。

「あー。わりぃ。」

「クリスマスだろ?久世、いないのか?」

「いるよ。今日帰ってくるの。」

「そっか。なぁ。もし久世が菜莉のこと…ほんとに泣かせそうなんだったら俺…にたよっていいからな。」

「奏ちゃん。」

泣きそうになってきた。ほんとに。

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