再会～俺のONLY ONE ～何があっても離さない～

「池永。人の彼女誘惑すんじゃねー。」

先輩！

そしてその瞬間、わたしは先輩の胸の中にいた。

「あー。疲れた。駅からお前ら見えたから、キャリーひきながら走るのしんどかったんだぞ。」

そしてわたしをギュッと抱きしめた。

「言ったろ？俺が菜莉を守るって。おまえのでる幕はねーから安心して、家帰って寝ろ。」

「は？おまえのせーで菜莉泣きそうになってんじゃんかよ！何が守るだよ！」

奏ちゃんが反論してる。

「守るさ。絶対、何があっても。」

「ほんとだな？」

「当たり前だ。俺の惚れた女だ。」

「ふんっ！」

奏ちゃんがちょっと顔を赤くして、そっぽ向いて、それで先輩を指さして、叫んだ。

「幸せにしなかったら今度こそお前を刺すぞ！わかったか久世！」

そして踵を返すとマンションへ消えていった。


わたしは先輩に抱きしめられたまましばらくマンション前でたたずんでいたけど、

「中、入るぞ。菜莉。」

そして先輩が静かにはっきりと告げた。

「何があったか話せ。話さなかったら、もうお前を抱けない。」