天然美女との過ごし方(仮)

桜side

『太陽くんそんなにおいしい?』



なんだか太陽くんがすごく笑ってるから聞いてみた



『それもあるし……幸せだなぁって思ってた』


って言ってきた


『ふふ、私も幸せだよ!』


『幸せ同士だな』


『太陽くんがいないと成り立たない幸せだよ』


『全く桜はほんとに煽るのがうまいこと……』


……ガチャ


『え!?なにおばけ?!』


リビングの扉を開ける音がして振り向くと


『昼間っからいちゃつかないでよ、太陽』


『か、楓奏!なんでいんだ!女の子の家を渡り歩いてるんじゃねーのかよ』


『はぁ?!なんでそうなるんだよ!』


ってかなくんと揉め始めた太陽くん


だからわたしはママからのお手紙を見せる


『これママとパパからの手紙だよ!』



『か、母さん……これはひどいぜ』


『ほらな、ちゃんと書いてあるだろ!』


『失礼だなぁ……女の子の家は女の子の家でも同じ大学の彼女の家でレポート書いてたんだよ』


『え!かなくん彼女さんいたの?!』


『桜ちゃんも失礼だなぁ、俺にだっているさ』


『女遊び酷くなかったけ?』


太陽くんも言い返す


『高校卒業と共にそちらも卒業しましたー』


『なんで』


『駅でたまたまかわいい子見つけて……俺この子と結婚するかもってくらいビビビ!ってきちゃったからさ!そしたらたまたま同じ大学に入学してて……入学して速攻アピっていまに至る』


『うわー楓奏らしくない……けどちょっと尊敬した』


『太陽意外と弱虫なとこあるもんな』


とかなくんは笑っている


『……俺ももっと早く桜にアピってればよかった』


『今桜ちゃんが隣いるんだから結果オーライ!』


ってかなくんは……励ましてるのかな?


『じゃあ俺は2人の邪魔しないように春菜のとこに戻ろーっと』


『かなくんの彼女さん……春菜さんに今度会わせてね!』


『わかったよ!めっちゃ可愛いから驚くなよ!あっ、あと太陽!ほどほどにな!』



『……うるせぇよ!』


かなくんは嵐のように去っていった


『ねぇ、なにがほどほどになの?』


『桜は知らなくていいのー』


『いじわる……』


『……じゃあもっと意地悪なことしてあげよっか?』


『遠慮しときます』


そう言ったけど



遅かった



止まない太陽くんのキスの嵐


首筋にチクってしたキス


ほっぺた


おでこ



こんなに幸せでいいのかな?


そう思ってたらなんだかふわふわしてきた



『あっぶな。止まらなくなるところだった……』



幸せでふわふわしてたのに



止めないでよ……



『……太陽くん止めないでよ、キスもっとして?』



お願いしたのに



『だーめ。今度こそ止められなくなる』



だから止めないで欲しいのに



『……ばか』



そう言い残して自分の部屋に向かった


せっかくの振替休日でしかも太陽くんと二人っきりだったのにまた険悪モード


そのまま夜を迎えて今日は太陽くんのベットじゃなくて自分の部屋で寝た



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