天然美女との過ごし方(仮)
次の日太陽くんにお弁当作って先に家を出ようとしたのに


『ドジの桜が一人で登校とか100万年早い』


そう言われて手首を掴まれた


そのまま玄関を出て


『桜おはよ!』


空ちゃんと待ち合わせ


家がお向かいさんになったからすごく嬉しい


『……空ちゃんと学校行くんだから離してよ』


『だめ』


『いじわる』


『何とでも言ってください』


『なになにお二人さん新婚早々喧嘩ですか?』


『あ、風おはよ』

太陽くんが風くんに挨拶をする


『おはよーさん』


『風おはよ』

空ちゃんも嬉しそうに挨拶する


『愛しの空おはよ』


なんて朝からキスをしてた


いいなぁ、空ちゃんは


『んでなんで喧嘩したのよ』


『太陽くんがね』


『それ以上話すな、桜』


『私の勝手でしょ!』


『ほほーん、なにか言われちゃまずいことでもあったのね笑』


『……るせぇ』


『じゃあ今日はわたしと先に学校行こ!


『でも、風くん……』


『太陽も風に相談でもしたいんじゃないのー?』


図星なのか


太陽くんは手を離してくれた



『じゃあ風学校でね!』


『気をつけろよ!』


そう風くんが空ちゃんに言うと空ちゃんは私の手をつかんで走り出した


走るの嫌いな空ちゃんはそんなに足は早くないから別に楽だったけどね



『つーいた。』


あっという間に学校について


いつもの屋上へ


わたしがなにか考え事があったりすると空ちゃんとよく屋上にきていた


中高一貫校だから中学生のときからずっとね


『んで、なんで喧嘩したの?』


『止めるか止めないかで揉めた』


『は?』


『ママもパパもあおくんもかなくんもみーんなおうちに今いないの、旅行とかで』


『じゃあしばらく太陽と2人っきりってこと?』


『うん、そういうこと』


『うわー、太陽も大変だね』


『なんでよー、私は嬉しかったの。太陽くんと二人っきりなんて幸せだし』


『じゃあなんで揉める必要があったのよ』


『太陽くんがキスしてきたの』


『ラブラブでいいじゃない』


『ふわふわしてきて幸せでやめて欲しくなかったのに太陽くんは途中でやめちゃったの』


『そりゃ太陽も必死だっただろうね』


『え?』


『まぁまぁ、それで?』


『あ、うん。それで止めないでキスしてってお願いしたのに次は止められなくなるとか訳分からない』


『……そっか。そういえば桜は知らないかもね』


『なにを?』


『大人の階段よ』


『まーた、私が子供なのか』


『じゃあ私が今からする話わかる?』


『?』


『昨日の振替休日ね風と会ったの!それで風のおうちに遊びに行って……やっちゃったの』


『なにを?』


『……やっぱり分からないか』


そう空ちゃんは言うと私の耳元で



『……』


って私にもわかるように教えてくれた



『……なんで太陽くんはやめちゃったの?』



『桜のこと大切だからでしょ?』


『でも、なんだか悲しい』


『大丈夫またチャンスはやってくる。その時大丈夫だって伝えてあげればいいじゃない』


『うん……』


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