一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
もう雨はあがって晴天だった。
「あ~、やっぱ俺って神に愛されてるな」
そんな軽口を叩いたが、璃子は珍しく反論せず、コクコク頷いた。
「うん。匡がいるから晴れたね」
どうやら水族館に行くのが相当嬉しいようだ。
璃子はご機嫌で鼻歌を歌っている。
穏やかで楽しい時間。
まるで陽だまりのような……。
「お前って調子いいな」
フッと笑みを浮かべたその時、璃子のスマホが鳴った。
「あっ、お兄ちゃんからの着信!でも……出ると面倒なんだよね」
スマホの画面を見て声をあげるが、彼女は電話に出ず放置。
音が止んだかと思ったら、今度は俺のスマホがブルブルと震え出した。
「……このタイミングだと京介だな。俺も出ないでおこう」
また璃子の写真を撮れって言われそう。
そのまま運転を続けて近くの水族館に行き、イルカやアシカのショーを楽しむと、午後九時過ぎに家路に着いた。
「あ~、疲れた」
リビングのソファに腰を下ろし、肩をトントン叩く。
長時間の運転は疲れるな。
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