一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
レントゲンではガンは小さなものですぐに手術して切除しようとしたのだけれど、開腹してみたらガン細胞が広範囲に広がっていてそのままなにもせずに閉腹。
それで抗ガン剤治療でガン細胞を小さくしてからまた手術するということになり、治療を始めるも腫瘍マーカーの数値は変わらなかった。
多分、薬が合っていなかったのだろう。
口内炎や脱毛、吐き気に苦しんだだけで、いいことなんて何もなかった。
ずっと伸ばしていた髪だって、毎日枕に落ちているのを見るのが嫌で切ったのにね。
抗ガン剤治療をやめて、その時に担当医師に余命宣告されたのだ。
『このままなにもしなければ、半年の命でしょう』
両親はずっと泣いていたけど、自分は覚悟はしていたから、お医者さんの言葉で諦めもついた。
でも、治療をやめてよかったと思っている。
続けても治る保証なんてどこにもないから。
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