一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
写真を日記帳に挟み、窓から見える月を見てポツリと呟いた。
「神さま、今日も一日をありがとう」
なんだか不思議。
綺麗な月を眺めていると、心が浄化されていくような気がする。
ボーッと窓の外を見ていたら、コンコンとノックの音がして、母が部屋に入って来た。
「もう準備出来たの?」
母に聞かれ、ニコッと笑顔で答える。
「うん、バッチリ」
「匡君も忙しいんだから、我儘言っちゃダメよ」
「わかってるよ。もうそれ、十回くらい聞いた」
母に釘を刺され苦笑いしたその時、「璃子ちゃーん!」と階下から直君の声がした。
直君というのは匡の弟で、私の同級生。
「あっ、直君だ!」
部屋を出て階段を下り、玄関に向かうと、黒髪マッシュのヘアスタイルで甘いマスクをした背の高い青年が私を見て微笑んだ。
「夜分にごめんね」
直君は優しく、穏やかな性格で、同い年だけれども私のよき相談相手。いつも彼から匡の情報を仕入れている。
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