キミからの「好き」って、信じていいの?
「完成しました」



私はドキドキしながら成海くんの前に姿を現した。



藤色のレースのワンピースに水色のコサージュがつけられた私の姿。



メイクやヘアアレンジもやってもらって、本当にいたれりつくせりって感じだった。



どう……かな?成海くんに気に入ってもらえるかな?



心臓がバクバクする。



彼の顔をゆっくりと見ると、彼は驚いて口をあんぐりと開けていた。



私はついクスッと笑ってしまった。



「ふふっ」



私が笑うと、彼は慌てたように口を閉じてこう言った。



「本当に綺麗だよ……綺麗すぎてびっくりした。こんなにこのブランドの服が似合う人、俺は見たことがないよ」



「あ、ありがとう、でも褒めすぎだよ……モデルさんとかのほうがよっぽど綺麗だよ」



「まさか、モデルさんなんかとは比べものにならないほど姫内……じゃなくて、桃音が一番綺麗だよ!」


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