キミからの「好き」って、信じていいの?
「これとこれだったら、どっちが好き?」



「こっちかな!」



「じゃあ、これとこれだったら?」



「うーん、それはこっちかなぁ」



桃舞くんが私のノートのために悩んでくれているのかと思ったら、とても心があたたかくなった。



「これに決めたっ!」



彼が私のノートを選んでくれたのは、このお店に入ってから一時間ほどが過ぎたころだった。



そんなに悩みながら選んでくれるとは思わなくて、私は若干申し訳なかったかなとも思った。



けれど嬉しさには勝てなくて、結局そのノートを二冊買ってそのお店を後にした。



「ありがとう。まさかそんなに悩みながら選んでくれるなんて、思ってなかったから本当に嬉しいっ!けど、なんか申し訳ないな」



「いや、むしろめっちゃ悩んじゃってごめん。でも、桃音がこれに一生懸命記録するんだろうなぁと思ったら、どんどん悩んじゃって」


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