キミからの「好き」って、信じていいの?
「でも、桃音が作ってくれたスイーツのほうが何倍も美味しいけどね。今度教えてほしいくらいだよ」



「いいよ、簡単だし桃舞くんにもきっと作れると思う!」



「あっ!でも、やっぱりいいや」



えっ……なんで?



まさか、私がOKすると思わなかったから?



それとも、私と一緒に料理するのは面倒だと思ったとか?



私の不安な思いが桃舞くんにも伝わったらしく、すぐに理由を教えてくれた。



「いや、だって俺が作れるようになっちゃったら、桃音に作ってもらえなくなるじゃん!」



……っ、そんなこと?



「そんなの、いつでもあげるよ?私桃舞くんのためにお菓子作りしてるんだから!」



私がにこっとそう言うと、彼は安心したように笑った。



「実はもうスイーツくれないんじゃないかと思ってたから、また作ってくれて嬉しい!」



そうか、そういえばそうなんだよね。



だって、もうテスト勉強を一緒にやることはないんだもんね。


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