キミからの「好き」って、信じていいの?
「桃音と過ごせただけで、俺は幸せだったよ。今日一日、彼女になってくれてありがとう!良い思い出ができたよ。また、図書室で一緒に勉強しよう」



「本当にありがとう!今日の思い出は宝物だよ。それじゃあ、またね!」



私は桃舞くんに背を向けた。



「じゃあね、姫内さん」



彼に姫内さんって呼ばれた瞬間、なんか心の中にするどい痛みが走った。



どうして?昨日まではずっと姫内さんって呼ばれていたのに。



今では、また桃音って呼んでほしいと思っている。



もう、プリンセスの魔法はとけちゃったのに。



この魔法は一日限定なのに。



それなのに、魔法がとけても私は諦めきれなくて。



私はパッと振り返った。



「あの……っ、私のこと、これからは桃音って呼んでくれない?」



私が桃舞くんにそう言うと、彼は目を大きく見開いた。



「い、嫌だったら全然いいんだけど!」


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