さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜
「それって、どういう……」
「学生の頃『付き合ってみたいなぁ』って思ってたら、彼から告白られたのよ。
付き合いだしたら瞬く間に妊娠しちゃって『どうしよう』って真っ青になってたら、彼からすぐにプロポーズされたわ。
でも、そのお腹の子が儚くなっちゃって『結婚している意味あるのかな?』って思い詰めてたら、彼はきっぱりと『別れるつもりはない』って言ってくれたの」
——えっ、えっ、そうだったのっ⁉︎
「それから、わたしも彼も弁護士になって……
ちょうど、お互い仕事がおもしろくなりだした頃に光彩が生まれて……
その光彩をお義母さんに任せて、のめり込むように仕事をするようになって……」
——そういえば、小学生の頃、超忙しかったお父さんはもちろん、おかあさんにも参観日に来てもらえなかったなぁ……
「そんなとき、とうとう彼から……
『仕事を思い切りやりたいんだろう?
そろそろ、離婚しないか?』
って言われたわ」