さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜

「菅野先生……」

わたしはしっかりと肯いた。

「わかりました」

そして、ル・プリアージュ(バッグ)持ち手(ハンドル)を掴んでソファから立ち上がった。


——たぶん、この機を逃したら……

わたしは、いつまでも茂樹に囚われたままだ。

だけど、今ならきっと——

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