さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜
茂樹の妹のわかばちゃんは、まだ大学に入ったばかりだ。
独り立ちするまでには、あと何年も掛かる。
「結婚はともかく……子どもを産むタイミングを逸するかもしれないぞ?」
残念ながら、女性は男性と違って自分と血の通った子どもをもうけられる時期は短い。
——きちんと婚姻届を出せるようになるときには、もしかしたらアラフォーになっているかも……
だけど——
そのとき、わたしは閃いた。
「なにも、婚姻届を出せるときまで待たなくてもさ……『わたし一人で育てていく』っていう選択肢もあるわけだよね?」
——そうだ……
「わたしはその辺の男性よりずっと稼いでる大企業相手の民事専門弁護士よ?
経済的には問題なくシングルマザーとして子どもを養っていけるわ!」