さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜
゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚
次の土曜日、あたしは休日出勤してまでの仕事をなんとか片付けると、職場の法律事務所が入る階を出て、行きつけのヘアサロンがある六階へと移った。
ベリーヒルズビレッジのオフィスビルには、ライフサービスのエリアもあり、目指すヘアサロンはそこに店を構えている。
本当になんでも揃っていて、生活のすべてがベリーヒルズビレッジで事足りると言っても過言ではない。
受付を済ませて個室に案内されると、モデル
か?と見紛うような長身のイケメンの男性が、にこやかな笑顔で出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ、光彩先生。どうぞ、こちらに」
マッサージチェアのような座り心地の良い椅子に促され、わたしは腰を下ろすと、早速首にふわりとケープが巻かれる。
「手っ取り早く全身コーデができて、しかも先にヘアメイクしてからでも着替えられるようにと思って、敢えてワンピースにしておきましたよ」
彼の視線の先には、ブティックに備えられているようなハンガーラックに掛けられたワンピースが五着ほどあった。
——それに、ワンピに合わせたヒールとバッグもセットされてる!
「ありがとう、龍生くん」
次の土曜日、あたしは休日出勤してまでの仕事をなんとか片付けると、職場の法律事務所が入る階を出て、行きつけのヘアサロンがある六階へと移った。
ベリーヒルズビレッジのオフィスビルには、ライフサービスのエリアもあり、目指すヘアサロンはそこに店を構えている。
本当になんでも揃っていて、生活のすべてがベリーヒルズビレッジで事足りると言っても過言ではない。
受付を済ませて個室に案内されると、モデル
か?と見紛うような長身のイケメンの男性が、にこやかな笑顔で出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ、光彩先生。どうぞ、こちらに」
マッサージチェアのような座り心地の良い椅子に促され、わたしは腰を下ろすと、早速首にふわりとケープが巻かれる。
「手っ取り早く全身コーデができて、しかも先にヘアメイクしてからでも着替えられるようにと思って、敢えてワンピースにしておきましたよ」
彼の視線の先には、ブティックに備えられているようなハンガーラックに掛けられたワンピースが五着ほどあった。
——それに、ワンピに合わせたヒールとバッグもセットされてる!
「ありがとう、龍生くん」