さよならを教えて 〜Comment te dire adieu〜
わたしが差し出したカードは「あさひJPN ゴールド プレミアム」だ。
実はこのカード、巷では「おひとりさま女子御用達カード」と呼ばれている。
なぜなら、ゴールドカードの割には年会費が一万円台とリーズナブルなカードであるにもかかわらず、あさひJPNコンシェルジュ・ゴールドプレミアム専用デスクが、会員向けの優待ホテルや厳選されたレストランなどを「お一人様」から予約してくれるからだ。
(会員だけが閲覧できるサイトには、なんと「お一人様OKのレストラン」ページまであり、通常は二名以上ではないとコース料理が頼めないお店が載っていたりすることもある。)
また、プライオリティパスとラウンジキー付きなので、国内外の空港ラウンジが利用できる。
さらに京都へ出張・旅行の際には、会員限定ラウンジ「あさひJPN Lounge京都」も利用できる。
(観光客でごった返すハイシーズンであってもカフェ代わりに使って、空港ラウンジのように無料でお茶やコーヒーを飲んでゆったりできるのだ。)
つまり——
おひとりさまでの旅行でもグルメでも、思いぞんぶん優雅に楽しめるためのお手伝いをしてくれるカードなのである。
しかしながら、このカードは希望すれば発行されるというものではない。
まず「あさひJPNゴールドカード」に入会して地道にクレジットヒストリーを積み上げたのち、カード会社の目にとまって「招待状」をもらい年収等の審査に通らなければ、手にすることはできない。
そのため、上位カードで年会費が倍以上するが「申告制」の「あさひJPNプラチナ」より、なぜか「あさひJPN ゴールド プレミアム」の方が入手しにくいという逆転現象が起こっている。
(プラチナのさらに上位に「あさひJPNプラチナ プレミアム」という「招待制」があることも、その要因の一つであるが……)
——とは言え、実はわたし、旅行やレストランにはともかく普段の決済では家賃の支払いにこのカードを使うくらいで、その他はポイントが貯まりやすくて還元しやすい「薬夫プレミアムカード」なんだけどね。
むしろ、そっちの方がわたしの「メインカード」よ。
「いいわ、ここはわたしが持ちます」