秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「ふーん。これで夏瑛を脅して自分のものにしようとした訳?」

「美岬……」

 北川も夏瑛も、靭也に気を取られていて、美岬が一緒にアトリエに入ってきたことには気づいていなかった。

 写真をひらひらともて遊びながら、美岬は言った。

「ライブが始まる直前に、中庭で靱先生と会ってさ。『夏瑛は一緒じゃないんですか』って訊いたら、呼び出したりしてないって言うからさ。探しに来たんだよ。おかしいと思って」

 美岬はもう一度写真に目をやった。

「わあ。これ、まずいですよ。先生。何してんですか、学校で」

 それから、つかつかと北川と夏瑛に歩みよって、北川をにらみつけた。

 空手有段者の美岬の眼力は、夏瑛さえ怯えてしまうほど鋭い。

 その気迫におされて、北川は一歩後退りした。
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