秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「いや、おれが大学を辞めれば、まったく問題ないだろう? 実は、この3月まででやめるつもりだったんだ。多少早くなったところで、おれは別に痛くも痒くもない。気の毒だったな。苦労して盗撮までしたのにさ」

 靭也の皮肉な物言いに北川は目を吊り上げ、つかみかかろうとした。

 だが、逆に靭也がグイッと北川の襟をつかみあげ、険しい表情で凄んだ。

「もしまた、おれの夏瑛に手を出したら、そのときはただじゃおかない。いいな」

 今にも怒りが爆発しそうな表情。こんな靱也ははじめて見た。

 その様子に、北川は明らかに怯んだ。

 北川の完敗だった。
< 23 / 42 >

この作品をシェア

pagetop