神からの試練

大川 Side

もう、嫌だった。
このお仕事を辞めてしまったら、他のお仕事はできなくなる。
健太と一緒に生きていくことも、難しくなってく…。
今なら、健太が、1人で生きていけるお金はある。

あっ、ほら、こういう日に限って空は青空で、鳥たちが仲良く空を飛んでる。
あぁ、お父さんとお母さんが死んだ日も、こんな空だったかも。

すみれ「もしもし」
健太「なにー?どうしたの?」
すみれ「私のね、通帳がお父さんとお母さんの仏壇の引き出しにあるの。それさ、使って?」
健太「え?笑。なんでよ笑。何に、使うのさ」
すみれ「お姉ちゃん、仕事辞めてきたからさ、もうどこも働けないからさ」
健太「え?は?いや、ちょ…」
すみれ「ごめんね......。お姉ちゃん、最後までいいお姉ちゃんじゃなかったね…」
健太「は?まっ......」

ここで、電話を切った。
もうさ、だって、涙出てくるから。
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