他校生
ちょうど、手前のコートを女バスが使いだし、男バスは奥のコートに移動した。
「そう言えばセイのバスケしてるの見るの始めたらかも」
「あ、朱里はそうだね」
むっちゃんがセイの説明を紗香に始めた。
「今ね、私…クラスで浮いてるからさ…セイがね助けてくれてるの」
「私も……何となく居心地が悪いんだ」
むっちゃんも、紗香も境遇が似ている。
むっちゃんは、友達と同じ人を好きになっただけ。
紗香は、友達の好きな人に好かれただけ。
仕方がないじゃないか。
“好き”の気持ちがコントロール出来るものじゃない限り
仕方がないじゃないか。
“仕方がない”のに頭では分かっていても、割りきれない気持ちもまた
“仕方がない”のだ。
コートの端の方で時折視界に入るあの彼が…
誰を見ようと
仕方がない。
分かっている。
ちぃこちゃんと、B子の気持ちも
今の私には痛いほど分かってしまう。
誰もがみんな、ただ……
恋をしただけ。
むっちゃんと紗香の今の関係も…
ふっちーがどちらかを選べば、終わるのだろうか。
それが、ちぃこちゃんと、むっちゃん
紗香とB子のように気まずさで終わるのだろうか。
そう思うと、この関係は脆く、無駄にさえ思える。
やりきれない思い。
二人の目は同じ方向を向いているのにな。
チャンスともピンチとも分からない私は…
どうしよう。
どうしようなんて、頭で考えたら
結論は出てる。
もう、止めた方がいい。
引き返した方がいい。
そうすれば、会うこともないのだから。
きっとすぐに忘れられる。
なのに、私の目は……
彼の姿がコートから消えても
彼がさっきまでいた位置をずっと捉えてる。
彼と同じ体育館という空間にいるだけで……
浅い呼吸とため息の繰り返し。
ああ、好きってこういう事なんだな。
「明日も見に来る?」
むっちゃんの問いかけに
「うん!」
紗香が即答する。
「明日も一緒に見ようよ」
むっちゃんと紗香が私の方を見る。
「え、私は……」
私は……
私の役割は紗香の付き添いで
今日は紗香とむっちゃんを引き合わせる為。
明日はむっちゃんと紗香が一緒に見るなら、私は必要ない。
「一緒に!ね?」
むっちゃんが私の気持ちを悟ってそう言った。
私の背中に添えられたむっちゃんの手は
きっと
“頑張れ”
って言ってる。
「うん」
私は……小さく頷いた。
やっぱり…見たいって思ってしまうから。
「そう言えばセイのバスケしてるの見るの始めたらかも」
「あ、朱里はそうだね」
むっちゃんがセイの説明を紗香に始めた。
「今ね、私…クラスで浮いてるからさ…セイがね助けてくれてるの」
「私も……何となく居心地が悪いんだ」
むっちゃんも、紗香も境遇が似ている。
むっちゃんは、友達と同じ人を好きになっただけ。
紗香は、友達の好きな人に好かれただけ。
仕方がないじゃないか。
“好き”の気持ちがコントロール出来るものじゃない限り
仕方がないじゃないか。
“仕方がない”のに頭では分かっていても、割りきれない気持ちもまた
“仕方がない”のだ。
コートの端の方で時折視界に入るあの彼が…
誰を見ようと
仕方がない。
分かっている。
ちぃこちゃんと、B子の気持ちも
今の私には痛いほど分かってしまう。
誰もがみんな、ただ……
恋をしただけ。
むっちゃんと紗香の今の関係も…
ふっちーがどちらかを選べば、終わるのだろうか。
それが、ちぃこちゃんと、むっちゃん
紗香とB子のように気まずさで終わるのだろうか。
そう思うと、この関係は脆く、無駄にさえ思える。
やりきれない思い。
二人の目は同じ方向を向いているのにな。
チャンスともピンチとも分からない私は…
どうしよう。
どうしようなんて、頭で考えたら
結論は出てる。
もう、止めた方がいい。
引き返した方がいい。
そうすれば、会うこともないのだから。
きっとすぐに忘れられる。
なのに、私の目は……
彼の姿がコートから消えても
彼がさっきまでいた位置をずっと捉えてる。
彼と同じ体育館という空間にいるだけで……
浅い呼吸とため息の繰り返し。
ああ、好きってこういう事なんだな。
「明日も見に来る?」
むっちゃんの問いかけに
「うん!」
紗香が即答する。
「明日も一緒に見ようよ」
むっちゃんと紗香が私の方を見る。
「え、私は……」
私は……
私の役割は紗香の付き添いで
今日は紗香とむっちゃんを引き合わせる為。
明日はむっちゃんと紗香が一緒に見るなら、私は必要ない。
「一緒に!ね?」
むっちゃんが私の気持ちを悟ってそう言った。
私の背中に添えられたむっちゃんの手は
きっと
“頑張れ”
って言ってる。
「うん」
私は……小さく頷いた。
やっぱり…見たいって思ってしまうから。