白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)

「十環はさ、思ったことないの?

 総長がお前のこと
 大好きすぎって」


「総長が俺を大好きすぎだって
 1ミリも思ったことないけど」


「おっかしいな……

 十環が鈍すぎなのか……

 あの総長が
 十環に隠しているのか……」


「総長のどんなところが
 俺に甘いって思ったわけ?」


「だってさ
 俺と二人きりになって
 十環の話をしたときにさ。

『十環って、すっげー良い奴だろ?』とか

『かわいくてしかたがないんだよ』とか
 連呼しててさ。

 俺が
 『十環と同じ高校に行くのを諦めます』って
 言った時なんか
 俺の足にしがみついてきたんだぜ。

 『ありがとう』

 『これで十環が
 TODOMEKIに残ってくれる』

 とか言いながらさ。

 この光景
 最近どこかで見たなって思ったら
 総長と親父が重なったってわけ」


「総長が……

 足にしがみつくとか……

 想像できない……」


「そんだけ
 お前のことが大事ってことだろ?

 TODOMEKIのメンバーには言うなよ。

 総長のメンツが
 つぶれるだろうしさ。

 そんな総長が
 十環を手放したなんて
 信じられないんだけど……」
 

「手放したって言うか
 変装してくれば
 TODOMEKIに来て良いって言ってくれたんだ。

 TODOMEKIの隠れキャラみたいな」


「ま、それなら納得」

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