白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)
「……うん。
あの人たちは
俺のことお荷物だって思ってるからさ。
そりゃそうだよね。
俺より4歳上に娘がいるんだけど。
その娘と3人で幸せに暮らしていたのにさ。
いきなり俺を
引き取らなきゃいけなくなったんだから。
おれだってさ
小1であの家にひきとられて
ずっと良い子を演じてたんだよ。
学校でも、家でも笑顔作って。
親の言われた通りにして
反抗なんてしなかったし。
でもさ
中学入って良い子でいるのに
限界が来ちゃってさ。
それからは
父さんたちのことを無視してる。
でも……
さっき母さんが
俺の前で泣いたんだよ。
俺が毎日無視しても
笑顔を絶やさないような人がさ。
初めて見たんだ。
泣いているところなんて。
その姿が……
頭から離れない……」
「十環……」
十環の瞳が苦しそうに光り
俺は、なんて声をかけていいか
わからなくなってしまった。