婚約破棄された悪役令嬢は、気ままな人生を謳歌する
「あら、出てきたらダメじゃない」
アンジェリーナはその未知なる生き物に甘ったるい声をかけると、ひょいと掴んで胸もとに戻す。すると今度は、その生き物が三匹になって、ぞろぞろとはい出てきた。
「そんなところに、一体何匹入れてるんだ!? ていうかそもそも、それは何なんだ!?」
「ヤドカリという生き物でございます。本来は貝殻を被っているんですけど、今は外していまして。そもそも、この子たちに新しい貝殻のお家を見つけてあげるつもりで、一緒に浜辺に連れて来ていたのです」
カサカサカサと、次々出てきたそれは、アンジェリーナの身体を下りおり、列になってスチュアートとエリーゼの方へとものすごい勢いで近づいてくる。「きゃあああっ!」とエリーゼが甲高い悲鳴を上げた。
「いやっ、ちょっと何なの!? この生き物、どうして私の身体をよじ登ろうとするのっ!?」
「エリーゼ様。その子たちは今、新しい家を猛烈に欲しています。エリーゼ様は煌びやかな格好をされていますので、家になるようなものがあるのではと考えているのではないでしょうか」
アンジェリーナは余裕の笑みでエリーゼに答えている。
「ぎゃああっ、来るな! 私は虫が苦手なのだ!」
アンジェリーナはその未知なる生き物に甘ったるい声をかけると、ひょいと掴んで胸もとに戻す。すると今度は、その生き物が三匹になって、ぞろぞろとはい出てきた。
「そんなところに、一体何匹入れてるんだ!? ていうかそもそも、それは何なんだ!?」
「ヤドカリという生き物でございます。本来は貝殻を被っているんですけど、今は外していまして。そもそも、この子たちに新しい貝殻のお家を見つけてあげるつもりで、一緒に浜辺に連れて来ていたのです」
カサカサカサと、次々出てきたそれは、アンジェリーナの身体を下りおり、列になってスチュアートとエリーゼの方へとものすごい勢いで近づいてくる。「きゃあああっ!」とエリーゼが甲高い悲鳴を上げた。
「いやっ、ちょっと何なの!? この生き物、どうして私の身体をよじ登ろうとするのっ!?」
「エリーゼ様。その子たちは今、新しい家を猛烈に欲しています。エリーゼ様は煌びやかな格好をされていますので、家になるようなものがあるのではと考えているのではないでしょうか」
アンジェリーナは余裕の笑みでエリーゼに答えている。
「ぎゃああっ、来るな! 私は虫が苦手なのだ!」