ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来




『はあぁ』


今度の溜息は、目の前にいる人が私のダイスキな人じゃなかったということによって漏れてしまったモノ。


「しょーがないなあ♪執刀医自らお出迎えしてやる?」

『結構です!!!』


大声でそう叫んだ私の足は無意識のうちに前に進んでいて、手術台にまでちゃんと登っていた。


「よし、ここまでちゃんと来たな。始めるぞ。俺、ルート確保するから、杉野さん、タニケット準備して。」

「ハイ。」

あまり心地いいとは言えなかった声が瞬時にして引き締まった声に様変わりした瞬間、頭上から私を照らしていた光がよりいっそう明るさを増した。


ピッ、ピッ、、ピッ・・・


ドラマとかでよく見る心電図らしき音。
かなりテンポが速く聞こえる。


「麻酔かけるから・・・・ちょっとガマンして!」

私の胸元に立てられた小さな緑色のカーテンの下のほうから、森村医師の声が聞こえてきたけれど、心電図の音に気を取られていた私には彼がなにを言ってるのかまでしっかりと把握できていなかった。

そんな私の左手首には
祐希を出産した時の痛みにも負けじ劣らないくらいの激しい痛みが走る。
それからしばらくして私の左手の感覚は無くなってしまった。

どうやら、麻酔をかけられたようだった。



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