ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
ややテンション低めの声でそう言いながら電話の応対をした杉野さん。
「早く手術終われっていうクレームか?それとも松浦クンかいな?」
ブツブツ言っているものの手術が順調に進んでいるのか相変わらずゴキゲンな様子な森村という名の執刀医。
「あっ、どうも!!・・・・ホンモノですよね?・・・・・ウソーー。いいですよー歓迎です!・・・・・・大歓迎ですよ♪」
さっきまでのローテンションの声から一転して
受話器を手にしていた杉野さんの声は明らかに1オクターブくらい高くなっていた。
「森村せんせーい♪」
「何?ハイテンションじゃん!なんかいいことか?」
手術を受けている私はカラダ自体は動かせないものの横目で杉野さんのほうに目をやった。
受話器を手で押さえながら森村医師を呼んだ杉野さんの顔は彼の言う通り、なんだかイイコトが起こったように嬉しそうな顔をしていた。
「いいコト♪いいコト♪ だって、産科の日詠先生から、オペ見せて欲しいけどいいですか?って」
「はっ?」
「私、整形外科専門の手術室ナースだから、普段、日詠先生とお仕事でご一緒する機会なんてないし、なかなかお目にかかれないから!!! いいですよね、先生♪他の看護師に自慢してやるッ、日詠先生と一緒に居たって!」
産科の日詠先生って
ナオフミさん?!
いや、もしかしなくても
ナオフミさんだよね?
きっと私のコトが心配で
手術室に入ってくれるんだよね?
だって彼、心配性だから・・・・
普通なら、家族のコトが心配だから手術室に入るなんてあり得ないけれど
それはこの病院のドクターであるという特権だよね?
でもココロ強い
愛しい彼が傍にいてくれるなら・・・・
看護師の杉野さん同様・・・ワタクシも彼がここにやってくるの、大歓迎です///
でも、杉野さんや他の看護師さん達の熱視線が彼に向けられるのが
ちょっぴり、気がかりなトコロだけど・・・
でも、それでもいいから
傍にいて欲しい
だって、なんだかんだ言っても
手術受けるのココロ細かったんだモン
「杉野さん、お断りしてくれ。」