ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
そんなことを考えながら、着いたベッドの上に彼女をそっと下ろす。
ベッドの端に腰掛け、キョロキョロしながら落ち着かない様子の伶菜。
『なんか、その・・・大丈夫か?』
「えっと~、とりあえず、ドレス、脱いでも・・いい?」
『あっ、ああ。その格好、結構、しんどいよな?』
「恥ずかしいから、こっち、向かないでね?」
『・・・あ、ああ。わかった。』
「絶対だよ?」
俺にそう念押しをしながら、彼女はバスルームのほうへ消えていく。
『こっち向かないでねって、視界の中にいないだろ?』
こういう時でも天然ぶりを発揮する彼女に苦笑い。
ドレスとかすぐに脱げると思っていたのに、なかなか戻って来ない彼女。
様子を見にいくわけにはいかず、ベッドサイドに腰掛け、ぼんやりしていると、バスタオル1枚だけ身体に纏った伶菜がもじもじしながらこっちへ近付き、
「着替え、海でベタベタになっちゃって・・・」
そう言いながらあっという間にベッドの中に潜りこんだ。
かろうじて目だけを布団から出して、照れくさそうにこっちを見る彼女。
バスタオル1枚姿が余程恥ずかしかったのだろうか?
自らベッドに潜り込むとか、想定外
「あっ、そういう意味でベッドに入ったわけじゃなくて・・・」
『・・・・・・』
「あっ、もう、そうじゃなくて・・・上手く言えない。」
顔の大部分を布団で隠してこっちを見るとか、
抱いてと誘ったワケじゃないけど、抱かれるのがイヤなワケじゃないとでも言いたげな言葉とか、
そういう言動も俺を煽っていることを彼女自身が自覚していないところも想定外