ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
目を閉じていて姿は見えなかったけれど
確かに聞こえてきた彼の声。
ナオフミさんの声。
よかった
ナオフミさん、生きてる
美咲さんも生きてる、よね・・・?
ちゃんと彼女を助けてくれたんだよね?
よかった
だって美咲さんがもし死んじゃったら
患者さんと再び向き合うチャンスすらなくなっちゃうから
怖いという気持ちに再び立ち向かうチャンスまでもなくなっちゃうから
生きていればチャンスは必ずある
必ず
私はそう信じている
だから
よかった
助かってくれて・・・
彼の言葉を聞いただけで安堵した私は
父親とは異なり、ちゃんと生きている彼の姿
そして
助かったはずの美咲さんの姿をちゃんと自分の目で確認するためにようやく目を開けた。
でも私には予測も
そして覚悟も足りていなかった。
目を開けた私の視線のその先には
「・・・ヒクッ、、、ヒクッ、、、、ウウウーーー」
間一髪で命が助かった彼女が嗚咽を上げながら
彼の腕の中で抱かれていた姿があった。
その姿が私の目の前にあっても当然
だって
彼が彼女の体を抱えなきゃ彼女は間違いなくこの屋上から転落してた
そう、頭ではわかってる
けれども私は
自分にとってかけがえのない彼が
彼に好意を抱いているかもしれない彼女を抱きかかえている姿を・・・心の中で予測できていなかった
覚悟できていなかったんだ・・・