ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来





「あの時、キミはかなり嘔吐してグッタリとしていたのに、オレが後からやって来た彼に・・・キミのことを“自分の彼女だ”と言った保険屋のあの男に言われるがままにキミを引き渡したりしていなければ・・・」


俺が伶菜に再会した時には彼女はもう妊娠していた
この話を聞いている限りでは
森村医師は俺よりも先に伶菜と接点があったのか?


「もしかしたら、キミは今頃・・・彼の子供を身篭ったり、あんなふうに彼や内科の三宅女史に、騙されたりしなかったのかもな。」


接点があったとしても、彼の心に残ったのは
最後まで伶菜を介抱しなかったという後悔

ただ居酒屋で居合わせただけの見ず知らずの人間だった彼が
彼女の彼氏だった男に彼女のことを任せてしまった
それは当然と思われる行為




でも、それを後悔したのは

「なあ・・・一目惚れとか・・運命とか、そういうの、信じる?」

彼が彼女のことを特別な異性として意識したからなんだろう







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