ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来



その途中で、伶菜が美咲に、リハビリルームの裏側のほうへ連れていかれる様子が遠目で見えた。


何か伝えようとしている美咲と驚いている様子の伶菜。
何があるのかをまず知ろうとした俺はすぐ傍にあった背が高い観葉植物の影に隠れる。

美咲もこんなところにいる時間なんてないはずなのに
いったい・・・


「私、日詠先生のコト・・・憧れの先輩医師という存在だけじゃなく、彼のコトが・・・スキです。」



どういうことだ?


伶菜に直接言うなんて



あの朝、美咲には”伶菜と俺はダメにはならない”って予防線を張ったはずなのに


しかも伶菜と俺
まだ関係修復に至っていないのに


まさかそういう状況だからこんなことを・・・?




「ごめんなさい・・・・・高梨さんが日詠先生の恋人であることは知ってます。でも、自分の・・・日詠先生が好きだっていう想いはとめられないんです。だって、こんな気持ちになったの、初めてなので。」



スキだと言われることは確かにありがたいことだと想う
しかも見ず知らずの人間ではなく、信頼している後輩からだ

でも、自分のことがスキだと言われているのに
胸がぐっと掴まれるような感覚にならないのは
伶菜に再会する前と変わらない


そういう感覚を俺に与えられるのは
これまでも
これからも
伶菜・・・たったひとりなんだ




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