ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
しかし、一歩前へ足を出させてはもらえなかった
「聞かれちゃってたんだ・・・じゃあ、聴かせて下さい。日詠先生が私のコトをどう想っていらっしゃるのかを。」
美咲の、この言葉ひとつによって。
本当はちゃんと美咲に返答をするべきだと思う
美咲は大切な後輩であることを
けれども、伶菜がいる今、それをしたら
伶菜は美咲のことを心配して自分を責めてしまうだろう
美咲もまだメンタル不安定なところがあるだろうから心配だけど
今の彼女には奥野さんや福本さんなど支えてくれる仲間がすぐ傍にいる
『すまない・・俺、先を急ぐから・・・』
でも、伶菜を支えるのは俺しかいない
森村医師ではなく
彼女を支えるのは俺でありたい
それを今、すぐにでも
伶菜に伝えたい
けれども
「日詠先生、待っ」
「日詠さん。困りますよ。彼女を・・・ボクの担当患者さんを勝手に連れ出すようなマネされちゃ。退院はまだ1週間先ですしね。」
『・・・森村さん・・。』
「しかも、アナタの気持ちを聴かせて欲しいと言ってる美咲さんを振り切るようなこともよくないのでは?」
この場から伶菜を連れ去って、
今まではできなかった”彼女のためだけの時間”をちゃんと作って
誰もいないところで彼女と向き合って関係修復を図ろうとした俺を
見逃してはくれなかった。
「彼女を・・・僕の患者さんである高梨さんをどうなさるおつもりですか?日詠さん。」
伶菜をずっと想い続けていて、俺に嫉妬という感情を強烈に植え付けた男が。