ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
Reina's eye 26:彼に告げた自分の想い



【Reina's eye 26:彼に告げた自分の想い】



『いいんです、私も、ナオフミさんにも言えずにいたことがあるから。』




美咲さんにナオフミさんとのことで謝罪された際に彼女にそう告げた後、
私はおもむろにナオフミさんのほうへ視線を移した。

彼の名までもを口にしてしまったから。



「・・・・・・・・」


何も言葉を口にしないまま私の瞳の奥をじっと見つめ、一息ついた直後にとうとう繋いでいた手を離したナオフミさん。




その瞬間彼は

なぜか今まで私が見た中で番柔らかく、そして
私を包み込むような優しい笑みを浮かべた。





そんな彼の顔を見た私は
まだ何も彼に伝えていないというのに
あっという間に後悔の念に駆られてしまった。






ワタシ

ナオフミさんのこと

本当にスキ



彼に大切にされていることも充分わかってる



だったら
彼と一緒にいればいいじゃない?






でももしこのまま彼と一緒にいて
彼に甘えたまま、今までと変わらない生活を送っていたら

ワタシ

ただ彼に依存し続ける自分に
いつか嫌気がさしてしまう気がする



そんな中途半端な自分が
この先ずっとナオフミさんのことをスキでいられるのかな・・・?




いや、いられない
自分の本当の気持ちを誤魔化してまでは。

きっと、そうだ・・・・



だから、もう

自分を誤魔化せない




だから、もう

そんな優しい笑みを私に見せないで




お願いだから

もう・・・・






『・・ナオフミさん、私・・・・』




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